Q.委任状の書き方、様式フォーマットを教えて下さい。
委任状の書き方や様式フォーマットに、法令上で規定されたものはありません。そのため、委任状は以下に記載する必要項目さえ整い、委任の内容が明確になっていれば書式及び用紙は問われません。
しかしながら、委任状は「委任者と受任者間」、「委任者と該当する契約の相手方との間」で、代理人の権限(代理権を与えた範囲・委任の範囲)を争点に紛争が生じやすく、特に(1)いつ、(2)誰が、(3)誰に、(4~6)どのような内容を委任したかを明確にし、そして(7)押印を正確に行うことで、後日のトラブルを未然に防止することが望まれます。
基本的な委任状の書式
(1)日付、委任した年月日(委任状の作成年月日)
委任状の日付は、「委任した日」に該当しますので、当該委任する手続きの日より前の、実際に委任する意思をもって委任状を作成した日付を記載して下さい。
(2)委任者の氏名・住所(委任をする方)
本人を特定するための「生年月日」や確認事項があった際の連絡先の「電話番号」の記載も望まれます。自治体・官公庁によっては、委任者の「自筆」で記入した委任状のみ受付ける窓口があるので注意して下さい。尚、委任者(委任をする方)の押印が必要となり、印鑑登録の場合は登録印での押印が必要となります。
※法人が委任行為を行う場合は、下記事項を記載します。
1. 法人の名称・所在地
2. 代表者の肩書(例:代表取締役)・氏名
3. 法人の代表印の押印が必要です。
(3)受任者の氏名・住所(委任を受けた方)
代理人本人を特定するための「生年月日」や確認事項があった際の連絡先の「電話番号」の記載も望まれます。
(4)委任の内容
委任の内容を以下のように具体的に記載して下さい。
1. 住民票の写しの1通の請求及び受領
2. 戸籍個人事項証明1通の請求及び受領
3. ○○の死亡とその子供○人が載っている戸籍、
4. ○○の出生から死亡までの戸籍をすべて各一通
5. 私の印鑑登録の廃止と登録申請について
6. 印鑑登録の申請について
7. 住民基本台帳カードの交付申請について
8. ○○届に関する一切の権限
(5)必要な書類とその数
住民票の写しなどの書類の交付を受ける場合は、どのような書類が何通必要なのか記載して下さい。
(6)使用目的
事例
1. 金融機関へ提出
2. パスポートの取得申請のため
3. 勤務先へ提出のため
(7)押印
押印は、委任者本人の氏名の後に押印しますが、通常は、三文判印(認印)でよく、実印である必要はありません。
役所に提出する場合は、印鑑登録の場合は登録印が必須ですが、それ以外の場合は、役所により異なります。実印でないと受け付けない役所もあるため、事前に確認を行いましょう。
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